2005年05月24日

キャビア

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キャビアは世界3大珍味の中でも、もっとも高価なものだ。これには当然訳があり、生産量が極端に少ないのだ。キャビアはチョウザメの魚卵だが、その中でもキャビアと呼ばれるのは3種類。大きいものからベルーガ、オシェトラ、セブルーガの順だ。一番小さいセブルーガで産卵するまでに7〜8年、一番大型のベルーガにいたっては20年もかかるというから、キャビアの希少性が高いのは致し方ない。さらに近年、天然チョウザメの生育地であるカスピ海の環境変化や水質汚染によって漁獲高が激減しており、キャビアが食べられなくなる日が来ることも予想される。

さてこのキャビア、あまりに高価ゆえレストランでもほんの少量しか供されないことも多いが、やはりある程度の量はいただきたいもの。おすすめの食べ方は、トーストしたパンにサワークリームをのせてキャビアを盛り、『パクッ。』いろいろな薬味をのせるのもよいがやはりシンプルなのが一番おいしい。

ヨーロッパでは、特別な日のさらに特別なディナーとなると、キャビアではじめるのが最高の贅沢。氷の敷き詰められたプレートにキャビアが瓶ごとのせられて、薬味やブリニと呼ばれるパンケーキが添えられる。これをシャンパンやウォッカでいただくと、至福のひと時を味わえるのだ。

【イラン産】キャヴィア セブルガ 30g キャヴィアリCAVIAR SEVRUGA 30g KAVIARI 父の日2005
【イラン産】キャヴィア セブルガ 30g キャヴィアリCAVIAR SEVRUGA 30g KAVIARI
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2005年05月22日

ル・ギッド・キュリネール

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ル・ギッド・キュリネール(料理の手引き) A・エスコフィエ 1902年

フランス料理のバイブルと呼ばれる本。1902年、フランス料理界の巨匠 オーギュスト・エスコフィエがあまたの料理人の協力を得て書き上げた。

この本の功績はそれまで各地に散らばっていたフランス料理を体系化し、それを素材別、料理別に構成して誰もがフランス料理を作れるようにしたことだ。フランス料理の普及に多大の貢献をしたこの本は今なおあせることなく、多くの料理人たちの必携の本となっている。

基本のだし汁はもとより、そこから生まれる各種ソース、冷製オードヴル、温製オードヴル、スープ、魚料理、肉料理、デザートにいたるまで膨大な数の料理が掲載されている。さらに材料、作り方、そのポイントについても丁寧に解説してある。最先端のフランス料理もこうしたベースの上に成り立っているのだ。
posted by エリゼ宮 at 20:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 料理書ライブラリー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

トリュフ

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トリュフは世界3大珍味のひとつで、非常に高価なキノコである。特に有名なのはフランス・ぺリゴール産の黒トリュフ、イタリア・ピエモンテ産の白トリュフだ。特に黒トリュフは『黒いダイヤモンド』と呼ばれ、グルメたちの垂涎の的になる。さらに、このトリュフはまだまだ解明されていないところも多く、その神秘性もまたトリュフの魅力にひとつになっている。

黒トリュフは季節によって、様々だがやはり最上のものは冬トリュフだろう。フレッシュなものを切断すると一面に大理石状の模様が入り、とても美しい。香りも一面に漂うくらい鮮烈なものだ。価格はキロ当たり10万円以上もする。一個が2,000円位の価格になるということか。高級フレンチレストランでは年間100kg仕入れるところもあるそうだ。

白トリュフは生産量が少なく、市場にもなかなか出てこない。香りも黒トリュフとは異なり、いかにもイタリアらしい香りがする。そういえば先日、1kgの白トリュフが発見され、ニューヨークのレストランが570万円で買い取ったというニュースがあった。

この高価なトリュフだが、料理法もいろいろあり、非常に汎用性が広い。簡単にトリュフの香りを楽しむのであれば、オムレツやリゾットなど比較的味がシンプルなものに使うといい。仕上げに刻んで混ぜ込むだけで極上の料理になる。

有名なトリュフのソースに『ソースペリグー』というのがある。これはコニャックやポルト酒などをトリュフジュースなどとともに煮詰め、フォンドヴォーとトリュフのみじん切りを加えて仕上げたもの。薫り高いトリュフが大変おいしいソースだ。

トリュフはその特性を生かして加工品にすることも多く、ジュ・ド・トリュフやトリュフオイル、トリュフペーストなどがある。これらはフレッシュなものより香りは落ちるが、廉価なので比較的使いやすい。家庭でも気軽にトリュフの香りを楽しめるだろう。

ジャン・ボードワン・フィス社トリュフ ファーストクッキング エクストラ 200g
ジャン・ボードワン・フィス社トリュフ ファーストクッキング エクストラ 200g

トリュフ ファーストチョイス50g入缶TRUFFES BROSSEES 1ER CHOIX 50G TIN 父の日2005
トリュフ ファーストチョイス50g入缶TRUFFES BROSSEES 1ER CHOIX 50G TIN 父の日2005
posted by エリゼ宮 at 15:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 食材あれこれ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

フォアグラ

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世界3大珍味に数えられるもののひとつにフォアグラがある。このフォアグラ、古くはエジプト時代からすでに生産されていた。

まず、健康体のガチョウ、またはカモを選別し、『ガヴァージュ』という特別の方法でえさを与える。こうして栄養過多となった肝臓は肥大化し、これが食用となる。

このフォアグラ、世界で2番目に輸入量が多いのはこの日本なのだ。ちなみに1位は本場フランス。フランス国内で生産される量も多いが、最近はハンガリー産やイスラエル産の台頭も目立つようになった。他には中国、アメリカ、北朝鮮など。もちろん日本でも生産している。

フォアグラにはガチョウとカモの2種類があり、それぞれに特徴がある。その個性を生かしてフランス料理のシェフたちはいろいろなフォアグラ料理を作っている。

代表的なものはソテーテリーヌだろう。

ソテーは温製料理で主にフライパンで焼く。厚めにスライスしたフォアグラに下味をつけ、表面はこんがり、中はとろりとした状態に焼き上げる。酸味や甘味を強調したソースを添えていただく。贅沢に仕上げるのであればトリュフを使ったソースなどもおいしい。

テリーヌは冷製料理の代表格で、下処理をしたフォアグラをテリーヌ型に詰め、オーヴンで焼き上げる。焼くといっても火を通すという感覚で、決してローストするわけではない。これを冷やしてスライスし、ブリオッシュやメルバトースト、コンソメジュレなどを添えていただく。

フォアグラを焼くのは少しコツが必要だ。脂肪の塊なのでもたもたしていると溶けてしまう。強火で表面を焼き、余熱で中を温める方法がいいだろう。適正な温度で火を入れていくことがおいしいフォアグラ料理のポイントだ。もちろん質がいいものを選ぶのは絶対条件。

いずれにしてもフォアグラの濃厚な味わいと香りを楽しむことが大切だ。

極上な味わい本場フランス産鴨の「生」フォアグラFOIE GRAS DE CANARD CRU PALMILORD:父の日2005
極上な味わい本場フランス産鴨の「生」フォアグラFOIE GRAS DE CANARD CRU PALMILORD

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2005年05月21日

料理の誕生とその概念

フランス料理のみならず、現代の生活には料理は欠かせないものとなっている。料理が単に生命を維持するための栄養摂取という行為にとどまらないからだ。

では、その料理の誕生はどういう経緯を経てきたのだろうか?素朴な疑問だがここからスタートしよう。

遠い祖先の時代、まだ狩猟や採取で食料を得ていた頃は、その食生活は決して安定していたものではなく、「あれば食べられる、なければ食べられない」という状態のものだった。そこでは食べ物を求めて移動することが必要だったのだ。おのずと決まった時間に決まった場所で食事をするというスタイルは成立しなくなる。

やがて食物を栽培するようになると、定住化がすすみ、もはや食物を得るための移動は必要ではなくなる。そこでは集団生活が始まり、食事もある程度決まった時間に揃ってするという食事のスタイルが確立される。食物を安定した状態で得ることは、人類の大きな進歩のひとつでこれによって生活がよりいっそう豊かになったことが想像できる。

本能的に動物は火を恐れる。この火を使うことができるようになったということは、人がそれだけの知能を身につけたということだ。もちろん最初はかなり熱い思いをしたのだろうが・・・。こうして火を使うことで「料理をする」という概念が生まれたように思う。それまでほぼ生の状態で食べることしかなかった食べ物が、火を通すことで飛躍的に変化したのだ。硬くて歯が立たなかった食べ物も、加熱することで柔らかくすることができただろうし、保存なども簡単にできるようになっただろう。こうして人類は「料理をする」ことを身につけたのだ。
posted by エリゼ宮 at 13:17| Comment(0) | TrackBack(0) | フランス料理の歴史 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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