
赤ピーマンはフランス料理に欠かせない野菜の1つで調理法も非常に多い。ピーマンはナス科トウガラシ属の野菜だが、最近はいろいろな種類が出回っている。大果種の緑ピーマンを完熟させたものが今回取り上げる赤ピーマンだが、強い甘味とわずかな酸味があるのが特徴である。ちなみに黄色いピーマンは赤の品種とは別種になる。ピーマンの含有するビタミンCは加熱しても壊れにくく、油と一緒に摂取することでベータカロチンの吸収率も高まるので、夏ばて防止には最適である。
調理法は非常に多いが、今回は過熱する料理を取り上げてみたい。
1.赤ピーマンのムース
この料理は一時フランス料理界を席巻したことがあるほど、ポピュラーな料理だ。赤ピーマンはヘタと種を除き、ざく切りにしてコンソメで煮込む。これを裏ごしし、泡立てた生クリームと合わせ冷やし固める。ゼラチンを加えたり、バターを加えたりと様々なアレンジがある。赤ピーマンのもつパワーを前面に押し出した料理でその登場は非常に衝撃的であった。
2.赤ピーマンのマリネ
イタリア料理にも欠かせない素材の赤ピーマンだが、シンプルに仕立てても美味しい。赤ピーマンは高温のオーヴンでローストし、皮をむく。このとき冷水にはとらない。旨みが逃げて水っぽくなるからだ。ヘタと種を取り除き、食べやすい大きさに切る。塩と上質のオリーヴ油でマリネすれば出来上がり。にんにくのスライスを加えたり、アンチョビやケッパーを加えたりとこちらもアレンジが可能だ。
他には赤ピーマンの冷たいスープやその形を生かした詰め物料理など、多くの調理法がある。これからの季節、食卓に頻繁に登場させたい野菜である。

ジャンボピーマン◎赤色⇒パプリカ

ピキーリョ・スイートペッパー焼き赤ピーマン