
フランス中央部を流れるロワール川流域を中心とした地域である。気候も非常に安定していて人にも作物にもとても優しい。その風光明媚な土地を貴族たちが見逃すはずもなく、競うようにして城を建てたのである。その景色はここが『ジャルダン・ド・フランス(フランスの庭)』といわれるのを証明している。
さて、料理に目を移そう。当然川が中心の土地なので、まずは川魚の料理だ。ブロシェやサーモン、サンドルといった魚をムース、あるいはクネルにしてブールブランソースを添えたもの。うなぎを赤ワインで煮込むマトロート。いずれもロワール地方の代表的な郷土料理だ。皿に上流にさかのぼると、今度は穀倉地帯が広がる。素朴でとても美味しいパイ料理が有名である。
デザートも特筆すべきものが多い。特に豊富に収穫できるあんずやプラム、リンゴなどを使ったタルトなどは味わい深い。タルト・タタンはこの地方で生まれた有名なタルトである。
ロワール地方はまた、ワインの産地としても非常に有名である。エレガントでやさしいワインを多く産する。シノン、サンセール、ミュスカデ、アンジュなど優れた銘醸ワインが目白押しだ。




